掃き溜めアラカルト

多分が余分

回想

ある日、私は高校の友人とショッピングモールで食事をとっていた。ここは地元から電車で15分くらいの場所にあり、小さい頃よく両親に連れていってもらっていた。最近は再開発が甚だしく、高層マンションや商業施設の建設が現在進行形で進んでいる。

また、地元に近いこともあってか、休日になるとかつての同級生がよくここを訪れているようだ。実際行くと毎回のように知り合いに会う。やめてほしい。
例に漏れずこの日も同級生との再会を果たした訳だが、感動や人情の欠片もない、心底クソみたいな再会であった。
 
フードコートで食事をとっていると、隣のテーブルに女子高生と思しき2人組がやってきた。そして、こちらを凝視しながらひそひそ話を始めた。
 
「あいついるんだけどwwマジうけるww」
 
「誰?嫌いな奴?」
 
「あいつ?知ってる奴だよwwウケるww」
 
知能が低すぎて微妙に話が噛み合っていないのがじわじわくるが、どうやらこの2人のうちの1人は私の中学時代の同級生のようだ。確かに顔は見たことがあるが、名前すらわからない。誰なんだよお前は
無性にイラついたので、あやうく「うるせーんだよクソマ◯コ!ムダ毛しか生えない体になってしまえ!」と発狂するところだったが、公共の場でそんな事を発するほどモラルがないわけではないので、そそくさとその場を去った。
 
後でわかった事なのだが、どうやら彼女とは中学2年生の時にクラスが同じだったようだ。思い返せば、中2の頃のクラスは、タバコを吸った事を笑いながら担任に自供する女や、真性包茎の写真を女子に見せて泣かせるような奴がいたりと、どうしようもない人間の集まりだったため、彼女が記憶に残らないのも仕方ない気がした。
 
(顔だけはタイプだった)